
フリーランスとして年収(売上)600万円に届くと、収入面では一つの安定ラインに到達したといえます。気になるのは「手元にいくら残るのか」です。結論から言えば、売上600万円・青色申告のフリーランスの手取りは、経費を売上の20〜30%とすると約320万〜370万円で、税金と社会保険料は年100万〜115万円ほどです。「手取り420〜430万円」という情報は、経費を差し引かない場合の数字です。手取りの内訳、青色と白色の差、会社員の年収600万円との比較、さらに上を目指す方法までまとめました。
【結論】手取りは約320万〜370万円。税金と社会保険料は年100万円前後
売上600万円のフリーランスのお金は、次の3点で押さえます。
- 手取りは経費を引いたあとで約320万〜370万円経費を売上の30%なら約323万円(月約27万円)、20%なら約366万円(月約30万円)です
- 青色申告にするだけで年約18万円の差65万円の控除で、所得税・住民税・国民健康保険料がまとめて下がります
- 会社員の年収600万円より手取りは少なくなりやすい社会保険料の全額負担と、仕事の道具などの経費を自分で払う分の差が出ます
売上600万円は、生活費をまかないながら貯蓄もしやすい水準です。ここから単価と控除の制度を見直すことで、手取りはさらに増やせます。
年収600万円から700万、1,000万円へと伸ばす道筋は、年収を上げる方法の記事でロードマップとして解説しています。今の手取りを正しく知ることが、次の目標を決める出発点です。
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売上600万円の手取りと税金の内訳
| 項目 | 経費10% | 経費20% | 経費30% |
|---|---|---|---|
| 事業所得(青色65万円控除後) | 475万円 | 415万円 | 355万円 |
| 国民健康保険料・国民年金 | 約76万円 | 約69万円 | 約63万円 |
| 所得税(復興特別所得税を含む) | 約20万円 | 約15万円 | 約10万円 |
| 住民税 | 約36万円 | 約31万円 | 約25万円 |
| 税金・社会保険料の合計 | 約132万円 | 約114万円 | 約97万円 |
| 手取り(売上-経費-税・社会保険料) | 約408万円 | 約366万円 | 約323万円 |
| 個人事業税(対象の業種の場合) | 約13万円 | 約10万円 | 約7万円 |
2026年分と2027年分は、所得税の基礎控除が合計所得489万円以下で最大104万円に広がっています。売上600万円の人の多くはこの範囲に入り、所得税が大きく軽くなっています。住民税の基礎控除は43万円のままです。
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青色申告と白色申告の差、会社員の年収600万円との比較
青色と白色でいくら違う?
| 青色申告(65万円控除) | 手取り約323万円(経費30%の場合) |
|---|---|
| 白色申告 | 手取り約304万円 |
| 差額 | 年約18万円。所得税・住民税・国民健康保険料がまとめて下がる |
| 青色の条件 | 開業から2か月以内などに申請し、複式簿記で帳簿をつけ、e-Taxで期限内に申告する |
会社員の年収600万円と比べると?
| 項目 | フリーランス(売上600万円) | 会社員(年収600万円) |
|---|---|---|
| 手取りの目安 | 約323万〜366万円(経費30〜20%) | 約465万円前後 |
| 社会保険料 | 全額自己負担 | 会社と折半 |
| 仕事の道具・通信費 | 自分で払う(経費になる) | 会社が用意することが多い |
| 将来の年金 | 国民年金のみ | 国民年金+厚生年金 |
| 病気・失業のとき | 公的な収入の補償はほぼない | 傷病手当金・失業給付 |
会社員時代と同じ生活水準を保つには、額面の1.2〜1.3倍程度の売上が必要という見方が一般的です。会社員の年収600万円からの独立なら、売上720万〜780万円が目安になります。
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年収600万円はどんな暮らしができる?
| 月の手取り | 約27万〜30万円(経費30〜20%) |
|---|---|
| 生活費を月20万円にした場合 | 月7万〜10万円を貯蓄や備えに回せる |
| 先に取り分けたいお金 | 生活防衛資金(生活費の6〜12か月分)、翌年の住民税・国保の支払い分 |
| 余裕ができたら | 小規模企業共済やiDeCoで、税金を減らしながら老後資金をつくる |
住民税と国民健康保険料は前年の所得で決まり、翌年の6月以降にまとまって請求されます。入金のたびに売上の20〜30%を別の口座に取り置くと、支払いの時期に慌てません。
手取りを増やす方法と、年収をさらに上げる道筋
手取りを増やすには?
- 青色申告で65万円控除を受ける白色申告との差は年約18万円。まだの人は最初に取り組みます
- 小規模企業共済で控除を増やす月2万円なら年24万円の所得控除で、所得税率10%の人は約4.8万円の節税
- iDeCoで老後資金を積み立てる掛金は全額所得控除。2026年12月分から上限は月7万5,000円
- 経費と家事按分を正しく計上する自宅の家賃や通信費など、仕事で使う割合を漏れなく経費にします
年収をさらに上げるには?
- 単価を見直す相場を調べ、上流工程やスキルの掛け算で月単価を上げます
- 取引先を分散して稼働を安定させる案件の空白期間が減ると、年収が安定して伸びます
- 商流の浅い案件を選ぶ間に入る会社が少ないほど、同じ仕事でも単価が上がりやすくなります
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よくある質問(FAQ)
本記事の金額は2026年9月時点の税制にもとづく概算で、国民健康保険料や住民税は市区町村によって変わります。正確な税額や保険料は、税務署・市区町村・税理士に確認してください。
● 売上600万円の手取りは経費20〜30%で約320万〜370万円。税金と社会保険料は年100万円前後
● 青色申告で白色より年約18万円有利。会社員の年収600万円(手取り約465万円)より少なくなりやすい
● 翌年の住民税・国保に備えて取り置き、共済・iDeCoと単価の見直しで手取りと年収を伸ばす

