
「地方に住んでいると、フリーランスエージェントの案件は少ないのでは」「結局、都市部に出ないと稼げないのでは」と迷っている地方在住のエンジニア・デザイナーの方は多いはずです。結論から言えば、地方在住でも案件は取れます。探すべきは「地方にある案件」ではなく「居住地を問わない案件」です。2026年9月時点の掲載データと、同月に公表された総務省の最新の物価統計をもとに、判断材料を1ページにまとめました。
【結論】地方案件は「全国のリモート案件」と「地元の保険」の二層で狙う
地方在住でも、フリーランスエージェント経由で都市部水準の案件は獲得できます。ただし地元の案件だけを探すと母数が足りません。次の3つの手順で動くのが、もっとも失敗の少ない進め方です。
- 全国型エージェントを2社選び、リモート案件の母数を確保するフルリモート案件は限られます。1社だけでは、そのごく一部しか目に入りません
- 地方拠点を持つエージェントを1社、保険として押さえるリモート枠が細ったときに、地元の常駐・準常駐案件で空白期間を埋められます
- 「フルリモート限定」ではなく「月◯回まで出社可」と伝える一部リモートまで含めると、選べる案件が大きく広がります
もう1つの前提は、フルリモートは「地方だから取れない」のではなく「実績が薄いと取れない」ということです。企業は、顔を合わせずに仕事を任せられるかを見ています。経験が浅いうちは一部リモート案件から入り、契約更新のタイミングで出社頻度を下げるルートが現実的です。
二層で構える理由は、リモート枠が景気や企業の方針に左右されやすいからです。全国型だけに頼ると、紹介が止まった瞬間に打つ手がなくなります。反対に地元の案件だけでは、単価も選択肢も伸びません。「稼ぐのは全国のリモート案件、守るのは地元の案件」と役割を分けて登録先を選ぶのが、地方在住者にとっての最適解です。
そもそも「地方案件」とは?4つのタイプで考える
フリーランスエージェントでいう地方案件とは、首都圏以外に住むフリーランスが受注できる案件の総称です。実際には性質の違う4つの働き方がひとまとめにされています。どのタイプを主軸にするかで、選ぶエージェントも、求められるスキルも、単価の水準も変わります。
| タイプ | 単価水準 | 競争率 | 主な入口 |
|---|---|---|---|
| 1. 都市部企業のフルリモート | 高い(都市部水準) | 高い(全国から応募) | 全国型エージェント |
| 2. ハイブリッド(月数回の出社) | 中〜高 | 中 | 全国型エージェント |
| 3. 地方拠点の常駐・準常駐 | 首都圏より低めになりやすい | 低い | 地方拠点型エージェント |
| 4. 地元企業との直接契約 | 案件により大きく変動 | 低い | 人脈・取引先の紹介・自己営業 |
タイプ1|都市部企業のフルリモート案件
首都圏や関西の企業が発注し、稼働は完全在宅です。居住地を問わないため、地方在住のハンデがそのまま消え、単価も都市部の水準になります。そのぶん全国から応募が集まるため、実務経験と自走力が問われます。
タイプ2|ハイブリッド(月数回の出社・出張)
2026年時点で最も数が多い働き方です。基本は在宅で、キックオフや定例会のときだけ出社します。地方在住者にとっては「月1〜2回の出張なら受けられるか」が分かれ目です。新幹線や飛行機で片道2〜3時間の範囲なら、現実的な選択肢になります。
タイプ3|地方拠点の常駐・準常駐案件
札幌・仙台・名古屋・大阪・広島・福岡といった中核都市の企業や、大手企業の地方開発拠点の案件です。通勤圏に住んでいれば安定して働けますが、商流が長くなりやすく、単価は首都圏より低めになる傾向があります。地方拠点を持つエージェントが強い領域です。
タイプ4|地元企業との直接契約
エージェントを通さず、地元の事業会社や制作会社と直接契約する形です。マージンが引かれないぶん手取りは有利ですが、営業・契約・請求をすべて自分で行います。フリーランス協会の「フリーランス白書2026」でも、最も稼げる仕事の獲得経路は1位が人脈、2位が過去・現在の取引先、3位がエージェントサービスでした。エージェント経由の案件で収入の土台を作りながら、直接契約を少しずつ育てるのが向いています。
主軸はタイプ1と2、保険はタイプ3、という組み立てが最も汎用的です。あわせて「出社は月2回まで」「片道3時間まで」のように、移動できる範囲を数字で決めておくと、面談で条件をぶらさずに伝えられます。
データで見る地方案件の実態【2026年11月時点】
地方在住者が確認したいのは、「リモート案件がどれだけあるか」「職種でどれだけ差があるか」「住む場所で単価が変わるか」の3点です。フリーランスHubの公開データで順に確認します。
フルリモート案件は全体の何割?
結論:フルリモートの案件は全体の約14%で、一部リモートを含めると約半数がリモートを取り入れています。「リモート可」と書かれた案件の多くは、週1〜2回などの出社を含みます。
| 区分 | 掲載案件数 | 全体に占める割合 |
|---|---|---|
| 掲載案件全体 | 386,428件 | 100% |
| リモート可(一部リモートを含む) | 194,531件 | 約50% |
| フルリモート | 54,185件 | 約14% |
出典:フリーランスHub(レバレジーズ株式会社)案件一覧の件数(2026年11月6日確認)。「リモート可」は在宅・リモートの条件で絞り込んだ件数で、一部出社の案件を含みます。割合は件数から編集部が計算した値です。
職種によってリモートの取りやすさは違う?
結論:違います。AIエンジニアやWebマーケターは8割前後がリモート案件で、インフラエンジニアやSEは5割を下回ります。設計や実装、分析が中心の職種は在宅で進めやすく、機器や現場の作業、関係者との対面調整が絡む職種は出社が前提になりやすいためです。
| 職種 | リモート案件の割合 | 月額単価の相場 |
|---|---|---|
| AIエンジニア | 81.7% | 93万円 |
| Webマーケター | 79.1% | 66万円 |
| ITコンサルタント | 72.8% | 108万円 |
| データサイエンティスト | 70.2% | 85万円 |
| フロントエンドエンジニア | 68.8% | 77万円 |
| セキュリティエンジニア | 65.1% | 81万円 |
| PM(プロジェクトマネージャー) | 60.8% | 90万円 |
| バックエンドエンジニア | 58.1% | 74万円 |
| PMO | 56.2% | 91万円 |
| Webデザイナー | 54.6% | 57万円 |
| Webディレクター | 53.7% | 66万円 |
| スマホアプリエンジニア | 53.2% | 77万円 |
| SE | 49.7% | 69万円 |
| インフラエンジニア | 47.3% | 71万円 |
出典:フリーランスHub(レバレジーズ株式会社)各職種の案件一覧ページ(2026年11月6日確認)。リモート案件の割合は一部リモートを含みます。
単価は居住地で変わる?
フルリモート案件なら、居住地で単価は変わりません。フリーランスHubでは、在宅・リモート案件の月額相場は76万円(2026年11月)で、主要職種の相場と同じ水準です。反対に、地方の常駐案件だけを見ていると、平均を下回りやすくなります。
地方在住は本当に得か?生活費の差を最新統計で検証
「地方は生活費が安いから、同じ単価なら手元に残る額が増える」とよく言われます。2026年9月18日に公表された総務省統計局の最新の物価統計で確かめると、差は想像より小さく、その大半は住居費でした。
物価の地域差は最大で約8%
消費者物価地域差指数(2025年結果、全国平均=100)では、物価水準が最も高いのは東京都の104.2で13年連続、最も低いのは群馬県の96.2で、その差は1.08倍でした。都市別では東京都区部が105.3で最も高く、前橋市の96.5が最も低くなっています。
| 比較 | 指数(総合) | 月30万円の生活費なら |
|---|---|---|
| 東京都区部 → 前橋市 | 105.3 → 96.5 | 月約2.5万円・年約30万円安い |
| 東京都 → 群馬県 | 104.2 → 96.2 | 月約2.3万円・年約28万円安い |
| 東京都区部 → 札幌市 | 105.3 → 102.1 | 月約0.9万円・年約11万円安い |
| 東京都区部 → 前橋市(家賃を除く) | 102.7 → 96.9 | 月約1.7万円・年約20万円安い |
差の正体は「住居費」
同じ統計で、東京都の「住居」の指数は129.8と全国で最も高く、最も低い岡山県の79.1とは1.64倍の開きがあります。一方で「交通・通信」の都道府県間の差は1.06倍、「食料」は1.12倍にとどまります。つまり地方在住で本当に効くのは家賃で、それ以外の差は小さいということです。上の表でも、家賃を除くと区部と前橋市の差は年約20万円まで縮みます。
また、政令市は地方でも物価が安いとは限りません。札幌市は102.1、那覇市は101.1と全国平均を上回っています。北海道は「光熱・水道」の指数が117.8と全国で最も高く、寒冷地では暖房費がかさみます。車が必須の地域では、その維持費も上乗せされます。
生活コストの差で得られるのは、おおむね年10万〜30万円です。一方、案件の単価を月5万円上げれば年60万円になります。地方在住フリーランスが最初に取り組むべきは、住む場所を変えることではなく、都市部水準の単価が付くリモート案件に手が届く状態を作ることです。生活費の安さは、その上に乗る「上乗せ」と考えてください。
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地方案件が少ないと言われる3つの理由
「地方は案件が少ない」という体感には根拠があります。ただし理由が分かれば、打ち手も決まります。
- 発注する企業が都市部に集中しているシステム開発を外部に発注する規模の企業や元請企業の本社機能は、都市部に偏っています。案件の発生源そのものが都市部にあります
- 商流が長くなりやすい地方に届く案件には、都市部の元請から二次・三次と流れてきたものが混じります。間に入る会社が増えるほど、単価は削られます
- 出社要件のある案件に応募できない週2日の出社が条件なら、通勤圏外の人は応募できません。「案件がない」のではなく「応募できる案件が少ない」が実態です
裏返すと、打ち手は明確です。母数の問題は複数登録で、商流の問題はエンド直・元請案件を扱うエージェント選びで、出社要件の問題は交渉で解く。次の章で具体的に見ていきます。
地方から案件を獲得する7つのコツ
地方在住で安定して案件を確保するには、都市部の人とは優先順位が変わります。効果が大きい順に7つ挙げます。
- リモート案件の母数が多いエージェントを主軸に選ぶ総案件数ではなく、リモート可で絞り込んだあとの件数で比べます
- 性格の違うエージェントに2〜3社同時登録する全国型2社+地方拠点型1社にすると、紹介が重なりにくくなります
- 「フルリモート希望」ではなく「出社は月◯回まで可」と伝える許容範囲を数字で示すと、一部リモート案件まで紹介の対象に入ります
- リモートで完結しやすい技術領域に軸足を置く実装・開発系はフルリモート比率が高く、調整系は低い傾向です
- 非対面でも信頼される報告の型を作る着手前の認識確認、聞かれる前の進捗共有、選択肢つきの相談を習慣にします
- 実績が浅いうちは一部リモートから入る参画中に信頼を積み、契約更新のときに出社頻度を下げる交渉をします
- エンド直・元請案件を扱うエージェントを選ぶ商流が短いほど、同じ作業でも単価が削られにくくなります
「フルリモート限定」をやめると選べる案件が大きく広がる
7つのうち、最も効果が大きく、最も見落とされているのが3つ目です。フリーランスHubでは、フルリモートは全体の約14%ですが、一部リモートまで含めると約50%になります(2026年11月)。担当者は「一部リモート」と表記された案件でも、企業側に実際の出社頻度を確認して調整してくれることがあります。条件を最初から狭めず、許容範囲を数字で伝えるのが実務的です。
面談で希望条件を伝えるときの言い方(例文)
現在は〇〇県に住んでおり、基本は在宅での稼働を希望しています。ただ、キックオフや定例会など月1〜2回の出社であれば対応できます。東京までは片道約2時間半のため、日帰りでの出社が可能です。出社時の交通費の扱いは、案件ごとにご相談させてください。
直近の案件では、フルリモートで〇〇の開発を1年間担当し、週次の進捗報告と課題管理を担っていました。
ポイントは、居住地・出社できる頻度・移動時間・リモートでの実績の4つをセットで伝えることです。これだけで、担当者は企業側に「遠方でも問題ない人材」として推薦しやすくなります。
何社に登録するのがちょうどいい?
地方在住なら2〜3社が目安です。1社ではリモート枠の総量が足りず、4社以上になると面談や連絡の負担が増えて、かえって判断が遅くなります。大切なのは数ではなく、全国型と地方拠点型という役割の違うエージェントを組み合わせることです。
あわせて読みたい(登録と伝え方)
エリア別|地方案件の傾向と狙い方
ひとくちに地方といっても、案件の出方はエリアで大きく違います。政令市クラスの都市の通勤圏なら地元案件も期待でき、それ以外はリモート一本と考えるのが現実的な線引きです。主要都市の物価水準もあわせて整理しました。
| エリア | 主要都市の物価(総合) | 地元案件 | 狙い方 |
|---|---|---|---|
| 北海道 | 札幌市 102.1 | 札幌に集中 | 札幌の拠点案件とリモートの併用。暖房費も考慮 |
| 東北 | 仙台市 100.4 | 仙台に集中 | 仙台圏の拠点案件を軸に、リモートで補う |
| 首都圏近郊・北関東 | 横浜市 103.8/前橋市 96.5 | 都内案件が射程 | 都内へ月数回出社するハイブリッドが最も効率的 |
| 中部 | 名古屋市 98.8 | 名古屋に集中 | 製造業系の常駐案件が厚い。リモートと二本立て |
| 関西 | 大阪市 100.6/京都市 101.1 | 多い | 大阪・京都・神戸で地元案件を選べる |
| 中国・四国 | 広島市 99.1/岡山市 98.0 | 少なめ | リモート主体。広島・岡山は拠点型も併用可 |
| 九州 | 福岡市 99.3 | 福岡に集中 | 福岡の拠点案件とリモートの二層 |
| 沖縄 | 那覇市 101.1 | 少なめ | リモート一本。本土への出張頻度は事前に確認 |
政令市の通勤圏に住んでいる場合
地元の常駐案件とリモート案件を同時に検討できます。案件と案件のあいだの空白期間ができにくく、地方在住のデメリットはほぼ消えます。全国型1〜2社に、その都市に拠点を持つエージェントを1社加えるのが基本形です。
政令市から離れて住んでいる場合
リモート一本に絞って構いません。中途半端に地元案件を探すより、全国型エージェントで案件数を確保するほうが結果につながります。ただし出社ゼロを絶対条件にはせず、「四半期に1回の出張なら可」といった余地を残すだけで、紹介の幅が変わります。
首都圏近郊に住んでいる場合
埼玉・千葉・神奈川や北関東からは、都内の案件が通勤圏に入ります。都内案件をハイブリッド前提で狙うのが、最も単価効率の良い選択です。
あわせて読みたい(エリア別のエージェント比較)
地方・リモート案件に強いエージェントの選び方と組み合わせ例
地方在住なら、エージェントを選ぶ基準そのものが変わります。見るべきは知名度ではなく、リモート案件の母数と拠点網です。
- リモート可の案件が多いかリモート可で絞り込んだあとの件数が、実質的な選択肢の数です
- 取引社数・公開案件数の母数が大きいか母数が大きいほど、リモート枠に当たる確率が上がります
- 地方拠点や地域の案件を扱っているかリモート枠が細ったときの受け皿になります
- 登録から契約までオンラインで完結するか面談・契約・請求が対面前提だと、地方在住では負担になります
- マージンや支払いサイトが確認できるか単価が伸びにくい環境ほど、手数料と入金タイミングの影響が大きくなります
基準に照らした主なエージェント
各社の公表値のうち、地方在住者に関係する部分だけを抜き出しました。
| エージェント | 地方在住者にとっての役割 | 公表されている数値 |
|---|---|---|
| ギークスジョブ | リモート案件の母数を確保する主軸 | リモート可88%以上(前年度実績)、取引社数3,810社、公開案件7,000件以上 |
| PE-BANK | 地方拠点型。リモート枠が細ったときの受け皿 | 全国12拠点、マージン8〜12%(初回12%、利用に応じて最低8%) |
| レバテックフリーランス | 単価の水準を引き上げたいときの本命 | 平均年収881万円(首都圏・週5日・Web系、2023年5月実績) |
| Midworks | 収入の谷が不安な人の下支え | 非公開案件80%、エンド直・SIer直が約70%、報酬保障制度あり(条件あり) |
状況別の組み合わせ例
実務3年以上リモートで単価を上げたい人
政令市圏地元案件も視野に入れたい人
経験が浅い独立直後で収入を安定させたい人
全8社の条件と向き不向きは、比較ページで一覧にしています。全国型2社+地方拠点型1社を目安に選んでください。
あわせて読みたい(エージェント個別の解説)
登録から参画までの流れと、地方在住者が押さえるポイント
手続きの流れ自体は、地方在住でも変わりません。違うのは、各ステップで確認すべき項目です。
無料登録・プロフィール入力
居住地は正直に入力します。地方在住を前提に探してもらうほうが、紹介の精度が上がります。
担当者とのオンライン面談
出社の許容範囲を数字で伝えます。「基本在宅、月1回までの出社なら可、片道3時間圏内なら日帰り可」といった粒度が理想です。
案件の紹介・選定
「一部リモート」表記の案件は、実際の出社頻度を担当者に確認してもらいます。表記より緩いケースも珍しくありません。
クライアントとの面談
遠方であることを不安材料にさせないよう、リモートでの進め方を自分から提案します。過去のリモート稼働の実績があれば必ず伝えます。
契約締結・稼働開始
出社頻度と交通費の扱いが契約書に書かれているかを確認します。口頭の合意だけでは、途中で出社日数が増えたときに揉める原因になります。
面談で必ず確認したい5つの質問
- 実際の出社頻度はどのくらいか参画初期だけ多い、といった運用があるかも確認します
- 出社時の交通費・宿泊費は単価込みか、別途精算か遠方ほど実質の手取りに直結します
- リモートの条件が途中で変わる可能性はあるか変更時の取り扱いを事前に聞いておきます
- 契約期間と更新の判断時期はいつか出社頻度を下げる交渉のタイミングになります
- 支払いサイトは何日か入金までの日数を把握し、資金繰りを組みます
あわせて読みたい(選考と参画準備)
契約と移住で失敗しないための注意点
契約前に固めておくべき3点
- 出社頻度を契約書に書いてもらう「基本リモート」と言われても、書面になければ後から変わる余地が残ります
- 交通費・宿泊費の扱いを明記する月1回の東京往復でも、年間では無視できない額になります
- 指揮命令の実態に注意する常駐・準常駐では、業務委託なのに実態が労働者に近い状態になっていないかを確認します
フリーランス新法で守られること
2024年11月に施行されたフリーランス新法(特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律)により、発注者には次のような義務があります。エージェント経由なら契約書の整備は基本的に任せられますが、内容は自分でも必ず確認してください。
| 施行日 | 2024年11月1日 |
|---|---|
| 条件の明示 | 業務内容・報酬額・支払期日などを書面やメールで明示 |
| 支払期日 | 成果物を受け取った日から60日以内 |
| 契約終了の予告 | 6か月以上の契約を中途解除する場合、原則30日前まで |
移住するなら「移住支援金」を確認する
東京圏から地方へ移住する場合、国の地方創生の枠組みを使った移住支援金を受けられることがあります。移住後もテレワークで移住前の業務を続ける人を対象にした類型を設けている自治体もあり、業務委託の契約書で証明できるとする自治体もあります。
| 支給額 | 世帯100万円以内、単身60万円以内で都道府県が設定 |
|---|---|
| 子育て加算 | 18歳未満の世帯員1人につき最大100万円(自治体により30万円などの例も) |
| 主な移住元要件 | 移住直前の10年間で通算5年以上、東京23区に在住または23区へ通勤し、直近1年以上は23区に在住または通勤 |
| 申請先 | 移住先の市町村(実施の有無・要件は自治体ごとに異なる) |
フリーランスが対象になるかどうかは、自治体の定めによって異なります。また予算の上限に達すると年度の途中で受付を停止する自治体があり、2026年度も受付を一旦停止した例があります。移住の時期を制度に合わせる場合は、移住先の自治体に最新の募集状況を必ず確認してください。
契約内容の解釈や、移住に伴う税務・社会保険の扱いは、個別の状況によって変わります。判断に迷う場合は、契約書を確認のうえ、弁護士・税理士・社会保険労務士などの専門家にご相談ください。
あわせて読みたい(契約とトラブル対策)
よくある質問(FAQ)
● 地方在住でも案件は取れる。全国型2社+地方拠点型1社の「二層構え」が基本
●「月◯回まで出社可」と伝えて射程を広げる
● 生活費の差は最大約8%で大半は家賃。まずは都市部水準の単価に届く状態を作る

