フリーランスの大企業案件の取り方|5つの獲得ルートと選ばれる準備

フリーランスの大企業案件の取り方|高単価案件を得る5つの方法

単価が高く、報酬も安定し、経歴に書ける実績にもなる大企業の案件は、フリーランスにとって魅力的です。一方で「どうやって取ればいいのか分からない」という声も多く聞かれます。結論から言えば、大企業は個人との直接取引に慎重なことが多いため、フリーランスはエージェントや元請けの会社を経由するのが現実的なルートで、そのうえで実績・契約・セキュリティなど「安心して任せられる体制」を整えておくことが大切です。大企業案件の特徴、取りにくい理由、5つの獲得ルート、選ばれるための準備、気をつけたい注意点までまとめました。

目次

【結論】直接より経由ルートが現実的。任せられる体制を整えておく

大企業案件を取るときは、次の3点を押さえます。

  1. エージェントや元請けを経由する大企業は新しい取引先の審査に時間がかかるため、すでに取引口座を持つ会社を通じて参画するのが近道です
  2. 「安心して任せられる体制」を整える実績の見せ方、インボイス登録、契約書面、情報セキュリティの対策、賠償責任保険などを準備しておきます
  3. 商流と条件を確かめる間に入る会社が多いほど単価は下がりやすくなります。自分がどの位置で参画するかを確認します

大企業案件を分けるのは、スキルの高さだけでなく「この人なら社内のルールに沿って安心して任せられる」と思ってもらえるかです。

大企業案件は、案件を獲得する方法の中でも準備が必要な分野です。ほかの獲得方法とあわせて、自分の段階に合った方法を選びましょう。

大企業案件の特徴と、取りにくい理由

メリット注意点
予算が大きく、単価が高い傾向がある社内の手続きが多く、意思決定に時間がかかる
支払いが遅れる心配が比較的少ない情報セキュリティや作業のルールが厳しい
経歴に書ける実績になり、次の営業に効く常駐や週5日など、稼働の条件が決まっていることが多い
プロジェクトが大きく、長期になりやすい間に入る会社が多いと、単価が下がる

なぜ大企業案件は取りにくい?

  • 新しい取引先の審査がある取引口座を開くときに、会社の信用や反社会的勢力との関係などを確認するため、個人との直接取引を避けることがあります
  • 実績や経験の条件が高い同じ規模のプロジェクトでの経験や、特定の技術の実務年数を求められることがあります
  • 情報の管理が厳しい秘密保持契約や、端末・作業場所のルールを守れることが前提になります
  • 募集が表に出にくい取引のある会社への紹介で人を集めることが多く、公開の募集は多くありません

大企業案件の5つの獲得ルート

ルート特徴向いている人
エージェント大手企業と取引口座を持つエージェントが多く、公開されていない案件を紹介してもらえる実務経験が数年以上あり、まず大企業の実績をつくりたい人
元請けの会社を経由大企業から仕事を受けている開発会社や制作会社の案件に、協力者として参加する制作会社やSIerとのつながりがある人
前職のつながり前職の取引先や、大企業に転職した元同僚から声がかかる大企業との取引経験がある人
知人・取引先の紹介信頼できる人の紹介は、審査の面でも受け入れられやすい取引先と長く良い関係を築いている人
発信や問い合わせからの直接取引専門分野での発信が評価され、直接依頼が来ることもある特定の分野で名前が知られている人
POINT|エンド直の案件は単価が上がりやすい

大企業から直接、または間に入る会社が少ない「エンド直」の案件ほど、中間のマージンが少なく単価が上がりやすくなります。エージェントを選ぶときは、エンド直の案件がどのくらいあるかも確かめましょう。

選ばれるための準備と、気をつけたい注意点

  • 実績を規模と成果で示す担当したプロジェクトの規模、役割、成果の数字をスキルシートやポートフォリオにまとめます
  • インボイス登録を検討する大企業は取引先に登録を求めることが多いため、取引先の状況を見て判断します
  • 契約と秘密保持の考え方を理解する業務委託契約書や秘密保持契約の内容を確認し、不利な点は相談できるようにしておきます
  • 情報セキュリティの対策をするパソコンの管理、パスワード、データの扱いなど、基本の対策を整えます
  • 賠償責任保険を検討する大きなプロジェクトでは、万一のミスによる損害に備えておくと安心です

気をつけたい注意点は?

商流の深さ間に入る会社が多いほど単価が下がる。自分がどの位置で参画するかを確認する
稼働の条件常駐や週5日の案件が多い。働き方の希望と合うかを先に確かめる
指揮命令の関係業務委託なのに、発注先の社員のように細かく指示を受け、勤務時間を管理される場合は、偽装請負にあたるおそれがある
入金まで支払いのサイクルが決まっている。フリーランス新法では、成果物の受け取りから60日以内の支払いが原則
出典:公正取引委員会・厚生労働省、厚生労働省「労働者派遣事業と請負により行われる事業との区分に関する基準」(2026年9月確認)

よくある質問(FAQ)

Qフリーランスでも大企業の案件は取れますか?
A取れます。大企業は個人との直接取引に慎重なことが多いため、大手企業と取引口座を持つエージェントや、元請けの会社を経由して参画するのが現実的なルートです。
Qなぜ大企業は個人との直接取引を避けるのですか?
A新しい取引先を登録するときに信用や反社会的勢力との関係などを確認する審査があり、手続きの負担が大きいためです。すでに取引のある会社を通じて人を集めることが多くなります。
Q大企業案件を取るにはどのくらいの経験が必要ですか?
A案件によって違いますが、同じ規模のプロジェクトでの経験や、特定の技術の実務年数を求められることがあります。エージェントの面談で、今の経験で参画できる案件を確かめましょう。
Q大企業案件はエージェント経由と直接取引のどちらがいいですか?
Aまずはエージェント経由で実績をつくるのが現実的です。直接取引は単価の面で有利ですが、取引口座の審査などのハードルがあります。
Qエンド直の案件とは何ですか?
A仕事の発注元の企業から、間に入る会社が少ない状態で受ける案件のことです。中間のマージンが少ないため、単価が上がりやすくなります。
Q大企業案件ではインボイス登録が必要ですか?
A大企業は取引先にインボイス登録を求めることが多いです。登録すると消費税の納税が必要になるため、取引先の状況と自分の売上を見て判断しましょう。
Q大企業案件で気をつけることは何ですか?
A商流の深さによる単価の違い、常駐や週5日などの稼働の条件、情報セキュリティのルール、業務委託なのに細かく指示を受ける偽装請負のおそれ、などに注意しましょう。
Q法人化すると大企業と取引しやすくなりますか?
A取引先によっては、法人であることが取引の条件になっていることもあります。ただし法人化には費用や社会保険の負担もかかるため、所得や取引の見通しをふまえて判断しましょう。
Q大企業案件の実績はどう活かせばいいですか?
A秘密保持契約の範囲を守りながら、業界や規模、担当した役割、成果の数字をスキルシートやポートフォリオにまとめます。次の案件の単価交渉の材料にもなります。
Q大企業案件の支払いは遅れませんか?
A比較的遅れる心配は少ないですが、支払いのサイクルが決まっています。フリーランス新法では、成果物の受け取りから60日以内の支払いが原則とされています。
この記事のまとめ

● 大企業は直接取引に慎重なため、エージェントや元請けを経由するルートが現実的

● 実績の見せ方・インボイス・契約・セキュリティ・保険で「任せられる体制」を整える

● 商流の深さ、稼働の条件、偽装請負のおそれを確かめてから参画する

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