
「WordPressはもう古いと聞くけれど、フリーランスの仕事として今から学んでも大丈夫なのか」「どこまでできれば案件を取れて、どうすれば単価が上がるのか」と迷っていませんか。結論から言えば、WordPressは今もCMSの中で最も多く使われており、HTMLとCSSから始めてテーマのカスタマイズ、PHPへと段階的にスキルを広げ、制作で実績を作りながら保守の継続契約で収入を安定させ、集客やセキュリティまで提案できるようになると単価が上がります。利用状況のデータ、必要なスキルの段階、案件の種類、未経験からの学び方、単価の上げ方、保守の責任とセキュリティの注意点まで、このページで整理しました。
この記事でわかること
【結論】WordPressでフリーランスとして稼ぐには?
WordPressのフリーランスとは、WordPressを使ったWebサイトの制作、カスタマイズ、保守運用で収入を得る働き方です。これから仕事にするなら、次の3つを押さえてください。
- スキルを段階的に広げるHTMLとCSS、WordPressの操作から始め、テーマのカスタマイズ、JavaScript、PHPへと広げる
- 制作で実績を作り、保守で安定させる自主制作や小さな案件でポートフォリオを作り、公開後の更新や保守を月額の継続契約にする
- 作る以外の価値を足す表示速度、セキュリティ、SEOなど、成果と安全につながる提案で価格競争から抜け出す
保守を引き受けると、更新や不具合への対応に責任が生じるため、作業範囲を契約で決めておくことも大切です。
WordPressの制作や保守の案件は、自分で営業するほかに、エージェントから探す方法もあります。働き方の条件に合う案件を探したいなら、エージェントで案件の幅を比べるのも一つの手です。
WordPressの仕事は今もある?需要は?
WordPressは、Webサイト全体の約4割、CMSが分かるサイトの約6割で使われており、今も最も多く使われているCMSです。使われているサイトが多いほど、制作だけでなく、改修、保守、引き継ぎの仕事も生まれます。
| Webサイト全体での利用率 | 40.2% |
|---|---|
| CMSが分かるサイトでのシェア | 58.7% |
「WordPressは古い」と言われることがあるのは、ノーコードのサイト作成サービスなど選択肢が増えたためです。一方で、自社で自由に拡張したい、記事を多く更新したいといったサイトでは、今もWordPressが選ばれています。既存のWordPressサイトの改修や保守は、新規制作と並ぶ大きな仕事の入口です。
どんなスキルが必要?
必要なスキルは段階的で、初級はWordPressの操作とHTML・CSS、中級はテーマのカスタマイズとJavaScript、上級はPHPによるオリジナルテーマや機能の開発です。自分がどの段階にいるかを把握し、受ける案件を選びましょう。
| 段階 | できること | 主なスキル |
|---|---|---|
| 初級 | WordPressの設定、既存テーマでのサイト作成、記事の入稿 | WordPressの操作、ブロックエディター、HTML、CSS |
| 中級 | テーマのカスタマイズ、子テーマでの修正、プラグインの選定と設定 | CSSの応用、JavaScript、簡単なPHP、サーバーとドメインの設定 |
| 上級 | オリジナルテーマの開発、カスタム投稿タイプなどの機能追加、他のシステムとの連携 | PHP、データベース、Git、ブロックテーマの開発 |
WordPressはPHPで動いているため、PHPを扱えるとテーマ制作やカスタマイズの自由度が大きく上がります。加えて、ブロックエディターやブロックテーマ(サイトエディター)の仕組みを理解しておくと、今のWordPressに合った制作ができます。
動かす環境について知っておくことは?
| PHP | バージョン8.3以上を推奨 |
|---|---|
| データベース | MySQL 8.0以上、またはMariaDB 10.11以上を推奨 |
| HTTPS | HTTPSへの対応を推奨 |
サーバーのPHPのバージョンが古いままのサイトは、表示が遅かったり、安全面の問題を抱えていたりすることがあります。既存サイトの改修や保守では、まず環境を確かめることが、提案の入口になります。
どんな案件がある?
WordPressの案件は、新規のサイト制作、既存サイトのカスタマイズ、保守・運用、表示崩れの修正などの単発の対応に分かれ、保守・運用は月額の継続契約になりやすいのが特徴です。自分の段階に合う案件から始めましょう。
| 案件の種類 | 主な作業 | 報酬の形の例 |
|---|---|---|
| 新規サイト制作 | デザインをもとにWordPressでサイトを構築し、公開する | サイト1件ごとの制作費 |
| カスタマイズ | 既存サイトのデザインの変更、機能の追加 | 作業ごとの見積もり |
| 保守・運用 | 更新、バックアップ、不具合への対応、小さな修正 | 月額の継続契約 |
| 単発の対応 | 表示崩れの修正、移転、速度の改善など | 1件ごとの料金 |
保守の契約では何を決める?
- WordPress本体、テーマ、プラグインの更新の頻度と、更新前の確認の方法
- バックアップの頻度、保存先、復元にかかる時間の目安
- 月額に含まれる修正の量と、超えた場合の料金
- 不具合や改ざんが起きたときの連絡の方法と、対応の範囲
- サーバーやドメインの契約者と、管理者のアカウントの扱い
制作で実績を作りつつ、保守の継続契約で収入の土台を固めるのが、WordPressのフリーランスの基本的な形です。
あわせて読みたい(見積もりと料金)
未経験からどう身につける?
HTMLとCSSで基礎を固め、自分のパソコンにWordPressの環境を作って触り、テーマをカスタマイズしてポートフォリオを作り、小さな案件で実績を積む順番がおすすめです。学ぶことと作ることを行き来すると、身につくのが早くなります。
HTMLとCSSを学ぶ
学習サイトや書籍で、ページの骨組みと見た目を作る基礎を固めます。簡単なページを自分で書けるようになることが目安です。
自分の環境でWordPressを触る
パソコンの中にWordPressを動かす環境を作り、設定、記事の作成、テーマやプラグインの操作に慣れます。壊しても困らない環境で試せるのが利点です。
テーマをカスタマイズする
子テーマを作ってデザインを変える、テンプレートを少し書き換えるなど、PHPとJavaScriptに触れながら中級の作業を経験します。
ポートフォリオを作る
架空の店舗や会社のサイトを作り、工夫した点や使った技術を説明できる形でまとめます。
小さな案件で実績を積む
知人の事業のサイトや、クラウドソーシングの小さな修正の案件などで、依頼を受けて納品するまでを経験します。
高機能な有料テーマを使いこなすと、コードを最小限にしながら品質の高いサイトを早く作れます。ただし、有料テーマはテーマごとにライセンスの条件が異なり、複数のサイトで使えるか、クライアントのサイトで使えるかなどが決まっています。案件で使う前に、必ず利用規約を確かめてください。
あわせて読みたい(実績を見せる)
単価を上げるには?
単価を上げるには、PHPによる開発、表示速度やセキュリティの改善、SEOや集客の提案など、「作れる」以外の価値を足すことが必要です。基本的な操作だけでできる作業は競合が多く、価格競争になりがちです。
- PHPでオリジナルテーマや機能を開発し、既存のテーマでは対応できない要望に応える
- Gitでの管理や、公開前に確かめる環境(ステージング)を使った安全な更新の流れを作る
- 表示速度の改善や、構造化データなど技術的なSEOを提案する
- サイト設計の段階から関わり、問い合わせや売上につながる構成を提案する
- 公開後の集客や改善まで支援し、成果を数字で説明する
「サイトを作れる人」に比べると、「成果につながるサイトを作り、公開後の集客まで支援できる人」はまだ多くありません。WordPressの技術にSEOやマーケティングの視点を足すと、任される範囲と単価が広がります。
あわせて読みたい(制作に集客の価値を足す)
WordPressの仕事で気をつけることは?
気をつけたいのは、プラグインを中心としたセキュリティの問題、保守で負う責任の範囲、単純な作業の価格競争、技術の変化の4つです。特にセキュリティは、保守を引き受けるなら避けて通れません。
| 2025年に見つかった脆弱性 | WordPressの本体、プラグイン、テーマを合わせて11,334件(前年から42%増) |
|---|---|
| 見つかった場所 | 91%がプラグインで、WordPress本体(コア)で見つかったのは6件 |
| 注意点 | 対策 |
|---|---|
| プラグインの脆弱性 | 使うプラグインを必要なものに絞り、更新が続いているものを選び、定期的に更新する |
| 更新による不具合 | バックアップを取り、できれば公開前に確かめる環境で試してから本番を更新する |
| 保守の責任の範囲 | 対応する範囲、連絡の方法、対応の時間を契約で決めておく |
| 単純な作業の価格競争 | PHPやSEO、速度の改善など、高い段階のスキルに投資する |
| 技術の変化 | ブロックエディターなど新しい仕組みを、公式の情報で定期的に確かめる |
保守を引き受けたサイトが改ざんされたり、更新で表示が崩れたりしたとき、どこまで対応し、どこから別料金になるかが決まっていないと、トラブルにつながります。対応の範囲や損害が起きたときの扱いは、契約書で事前に決めておきましょう。契約の内容に不安がある場合は、弁護士などの専門家への相談を検討してください。
あわせて読みたい(安全に仕事をする)
よくある質問(FAQ)
WordPressは、Webサイト全体の約4割、CMSが分かるサイトの約6割で使われている最も多いCMS。制作に加え、改修や保守の仕事も多い
スキルは、操作とHTML・CSSの初級、カスタマイズとJavaScriptの中級、PHPによる開発の上級と段階的に広げる。自分の環境で触り、ポートフォリオと小さな案件で実績を作る
制作で実績を作り、保守の継続契約で収入を安定させる。速度、セキュリティ、SEOなど作る以外の価値を足して単価を上げ、保守の責任範囲は契約で決める
WordPressは、基礎から段階的に積み上げるほど、任される範囲と単価が広がる分野です。制作や保守の案件で経験を積みながら、成果とセキュリティまで提案できる制作者を目指しましょう。

