
税理士に頼みたいけれど、フリーランスの場合いくらかかるのか分からず踏み出せない人は多いはずです。結論から言えば、確定申告だけのスポット依頼なら年3万〜15万円程度、年間の顧問契約なら月1万〜3万円に確定申告料を加えて年20万〜50万円程度が目安です。金額を大きく左右するのは「記帳まで任せるか」と「消費税の申告があるか」の2点です。追加費用の内訳、費用を抑える方法、見積もりで確認すべき項目まで1ページにまとめました。
【結論】スポットは年3万〜15万円、顧問は年20万〜50万円が目安
税理士費用は、次の3つで決まります。
- 依頼の形(スポットか顧問か)確定申告だけならスポット、年間の相談もしたいなら顧問契約
- 記帳を自分でするか記帳代行を頼むと、月5,000円〜3万円程度が追加されます
- 売上規模と消費税の申告の有無売上1,000万円超やインボイス登録で消費税の申告があると、料金が一段上がります
最も安く済むのは、会計ソフトで自分で記帳し、確定申告だけをスポットで依頼する方法です。
| 年間の売上 | スポット(確定申告のみ) | 顧問契約(年間の総額) |
|---|---|---|
| 500万円未満 | 3万〜10万円程度 | 20万〜30万円程度 |
| 500万〜1,000万円 | 8万〜15万円程度 | 25万〜40万円程度 |
| 1,000万円超(消費税の申告あり) | 10万〜20万円程度 | 35万〜60万円程度 |
税理士報酬は事業の経費にできるため、実際の負担は所得税と住民税の税率の分だけ軽くなります。費用だけで判断せず、節税の効果と空く時間の価値も合わせて考えましょう。
確定申告のみ(スポット契約)の費用
スポット契約は、年に1回の確定申告書の作成と提出だけを頼む方法です。日々の記帳を自分でしていれば、最も費用を抑えられます。
- 白色申告・取引が少ない3万〜5万円程度から。収支内訳書の作成が中心です
- 青色申告(65万円控除)5万〜15万円程度。貸借対照表まで作るため作業が増えます
- 消費税の申告もある所得税の申告料に数万円程度が加算されるのが一般的です
2月から3月は税理士の繁忙期です。期限間際の依頼は、特急料金が加算されたり、断られたりすることがあります。秋から年内に申し込めば、料金の交渉もしやすく、その年のうちに打てる節税の相談もできます。また、スポット契約では年の途中の相談は基本的に受けられません。
顧問契約の費用と、スポットとの違い
顧問契約は「月額顧問料+確定申告料(決算料)」の組み合わせが基本です。確定申告料は、月額顧問料の4〜6か月分に設定される事務所が多く見られます。
| 月額顧問料 | 月1万〜3万円程度(売上規模や面談の頻度で変わる) |
|---|---|
| 確定申告料 | 月額顧問料の4〜6か月分が多い。顧問料に含める事務所もある |
| 計算例 | 月額1.5万円×12か月+確定申告料7.5万円(5か月分)=年25.5万円 |
| 含まれることが多い内容 | 随時の税務相談、月次の数字の確認、節税の提案、確定申告書の作成 |
| 比べる点 | スポット契約 | 顧問契約 |
|---|---|---|
| 費用 | 安い(年1回だけ) | 高い(毎月発生) |
| 年の途中の相談 | 基本的にできない | いつでもできる |
| 節税の提案 | 申告時点でできる範囲のみ | 年内に打てる対策も提案してもらえる |
| 税務調査 | 別料金で依頼 | 立会いが含まれるか追加料金が割安なことが多い |
| 向いている人 | 売上数百万円・取引がシンプル | 売上1,000万円超・法人化を検討中 |
あわせて読みたい(依頼するかの判断)
追加費用の内訳と、見積もりで確認する項目
どんな追加費用がある?
| 追加の業務 | 費用の目安 | 発生するケース |
|---|---|---|
| 記帳代行 | 月5,000円〜3万円程度(仕訳数による) | 領収書の入力まで任せる |
| 消費税の申告 | 数万円程度 | 売上1,000万円超、インボイス登録 |
| 給与計算・年末調整 | 人数に応じて加算 | 従業員や専従者がいる |
| 税務調査の立会い | 数万円から。修正申告まで含めると数十万円になることも | 税務署から調査の連絡があった |
| 過去の年分の申告 | 1年分ごとに加算 | 無申告の年がある、修正が必要 |
| 期限間際の特急対応 | 通常料金に加算 | 2月後半〜3月の依頼 |
見積もりで何を確認する?
- 基本料金に含まれる範囲申告書の作成・提出、相談の回数、e-Taxでの送信が含まれるか
- 記帳代行・消費税申告が別料金か含まれるなら、どの仕訳数・売上までか
- 税込か税抜か料金表は税抜表示のことも多いため、年間の支払総額で比べます
- 資料の渡し方会計ソフトの共有やデータ送付に対応しているか。郵送前提だと手間と費用が増えます
- 解約の条件顧問契約は最低契約期間や解約の予告期間を確認します
見積もりを頼むときに伝えることは?
| 事業の内容 | 職種、取引先の数、源泉徴収の有無 |
|---|---|
| 数字 | 年間の売上、経費の件数(月あたりの仕訳数の目安) |
| 申告の状況 | 青色か白色か、インボイス登録と消費税の計算方法 |
| 今の管理方法 | 使っている会計ソフト、記帳をどこまで自分でしているか |
| 頼みたい範囲 | 申告だけか、年間の相談や記帳も含むか |
税理士費用を抑える5つの方法
- 記帳は会計ソフトで自分でする銀行口座やカードを連携すれば入力はほぼ自動。記帳代行の費用をまるごと減らせます
- 確定申告だけのスポット契約にする取引がシンプルで相談が少ないなら、顧問契約は不要なことが多いです
- クラウド対応・オンライン完結の事務所を選ぶ会計ソフトのデータ共有で作業が減り、料金が割安な傾向があります
- 資料を整理して渡す売上・経費・控除証明書をそろえて渡すほど、作業時間が減って料金も抑えやすくなります
- 2〜3事務所から同じ条件で見積もりを取る同じ依頼でも事務所によって差があるため、条件をそろえて比べます
経費にすると実質いくら?
税理士報酬は支払手数料などとして経費にでき、その分の所得税と住民税が減ります。
| 計算式 | 実質負担=税理士費用×(1-所得税率-住民税率10%) |
|---|---|
| 例1 | スポット年12万円、所得税率10%なら、実質負担は約9.6万円 |
| 例2 | 顧問契約年30万円、所得税率20%なら、実質負担は約21万円 |
あわせて読みたい(自分でできる範囲を広げる)
費用で失敗しない税理士の選び方
- 安さだけで決めない極端に安い場合、相談が手薄だったり節税の提案がなかったりします。結果として税金が多くなれば、費用を節約した意味がありません
- フリーランスや自分の業種の顧客が多いか確認するIT・クリエイター系の経費判断や源泉徴収に慣れているかで、提案の質が変わります
- 料金表が公開されているか追加料金の条件まで書かれている事務所は、あとからの請求で揉めにくいです
- 税理士として登録されているか日本税理士会連合会の税理士情報検索サイトで確認できます。税理士でない人は、無償でも申告書の作成や税務相談を業として行えません
税理士以外の安い選択肢は?
まずは無料や低額の相談先で足りるかを確認するのも手です。税務署の電話相談、税理士会の無料税務相談、商工会議所・商工会の窓口などが使えます。青色申告会は会費制で、記帳の指導や申告の相談を受けられます。エージェントの中には、確定申告のサポートや税理士紹介を福利厚生として用意している会社もあります。
あわせて読みたい(売上が伸びてきたら)
よくある質問(FAQ)
本記事の金額は、2026年9月時点で公開されている税理士事務所の料金をもとにした一般的な目安です。実際の料金は依頼の範囲や事業の内容によって大きく変わるため、必ず見積もりで確認してください。
● スポットは年3万〜15万円、顧問は月1万〜3万円+確定申告料で年20万〜50万円が目安
● 記帳代行・消費税申告・税務調査・特急対応は追加費用。見積もりで範囲と総額を確認する
● 自分で記帳してスポット依頼が最安。報酬は経費になり、実質負担は税率の分だけ軽くなる

