
「フリーランスになるには貯金がいくら必要?」「独立したあと、毎月いくら貯めればいい?」と迷う人は多いはずです。結論から言えば、独立前は「生活費の6〜12か月分」に加えて「1年目の住民税・国民健康保険料」と「最初の入金までのつなぎ資金」を準備し、独立後は売上が入るたびに税金と貯金の分を先に取り分けるのが基本です。独立前・独立後・老後の3段階で必要な貯金額を、具体的な金額と貯め方までまとめました。
【結論】独立前は生活費+1年目の税金、独立後は売上から先に取り分ける
フリーランスの貯金は、次の3段階で考えます。
- 独立前|生活費の6〜12か月分+α生活防衛資金に加えて、1年目の住民税・国民健康保険料と、最初の入金までのつなぎ資金を用意します
- 独立後|売上の2〜3割を税金、1割を貯金に入金のたびに先に取り分け、残りで生活と事業を回します
- 老後|公的年金の不足分を自分で準備する国民年金は満額でも月約7万円。iDeCoや小規模企業共済、NISAで上乗せします
貯金は1つの口座にまとめず、「税金」「生活防衛資金」「目的別」「老後」の4つに分けると、使ってはいけないお金を守りやすくなります。
貯金のペースを上げるいちばんの近道は、収入そのものを伸ばすことです。守りの貯金と、攻めの年収アップは両輪で考えましょう。
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独立前に準備したい貯金額と、その内訳
| 内訳 | 目安 | 理由 |
|---|---|---|
| 生活防衛資金 | 生活費の6〜12か月分 | 案件の空白や病気で収入が止まったときに備える |
| 1年目の住民税・国民健康保険料 | 年収500万円の会社員だった人なら合計60万円以上になることも | 前年の給与で計算されるため、収入が少ない1年目に重くかかる |
| 最初の入金までのつなぎ | 生活費の1〜2か月分 | 月末締め・翌月末払いなら、仕事を始めてから入金まで最大2か月かかる |
| 開業時の設備費 | パソコンや机など、職種による | 会社の支給品を返したあと、自分で用意する必要がある |
生活費別にいくら必要?
| 月の生活費 | 生活防衛資金(6か月分) | 生活防衛資金(12か月分) |
|---|---|---|
| 15万円 | 90万円 | 180万円 |
| 20万円 | 120万円 | 240万円 |
| 25万円 | 150万円 | 300万円 |
| 30万円 | 180万円 | 360万円 |
ここに1年目の税金とつなぎ資金を足すと、生活費月20万円の人で独立前に200万〜350万円程度あると安心です。独立直後や1社依存、家族を支えている人は12か月分を目安にしましょう。
会社員から独立すると、住民税と国民健康保険料は前年の給与で計算されます。収入がまだ安定しない1年目に、まとまった請求が来るのがフリーランスの落とし穴です。任意継続と国保の保険料も比べて、安いほうを選びましょう。
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貯金は4つの財布に分ける
| 財布 | 役割 | 置き場所 |
|---|---|---|
| 税金の取り置き | 所得税・住民税・国保・消費税の支払い | 普通預金(事業用とは別の口座) |
| 生活防衛資金 | 収入が止まったときの生活費 | すぐ引き出せる普通預金 |
| 目的別の貯金 | 機材の買い替え、引っ越し、車検、旅行など予定のある出費 | 普通預金や定期預金 |
| 老後資金 | 公的年金の不足を補う | iDeCo・小規模企業共済・NISA |
税金の取り置きと生活防衛資金は、すでに使い道が決まっている守りのお金です。ここを投資に回すと、必要なときに値下がりしている可能性があるため、普通預金で持ちます。
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独立後に毎月いくら貯めるか
| 売上50万円の月の配分例 | 税金の取り置き12.5万円(25%)、経費、生活費、貯金5万円(10%) |
|---|---|
| 税金の取り置き | 売上の20〜30%程度。インボイス登録をしている人は消費税の分も見込む |
| 貯金 | まずは売上の10%を目安に、生活防衛資金が目標額に届くまで優先して入れる |
| 生活費 | 毎月決まった額を「自分への給料」として生活用口座に移す |
入金されたら税金の分を移す
売上の20〜30%程度を、税金用の口座へすぐに移します。
貯金の分を先に移す
売上の10%程度を、生活防衛資金や目的別の口座へ移します。
決まった額の給料を生活用口座に移す
残りから毎月同じ額を生活費として移し、事業用口座に残ったお金で収入の波を吸収します。
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老後に向けて、いくら準備すればいい?
| 国民年金(満額) | 2026年度で月7万608円(年84万7,300円) |
|---|---|
| 会社員との差 | ずっと会社員だった人とは、年100万円前後の差がつくこともある |
| 考え方 | 老後の生活費から公的年金を引いた不足分×受け取る年数を、自分で準備する |
| 例 | 老後の生活費が月20万円なら、満額の国民年金でも月約13万円足りない。20年で約3,100万円 |
- 付加年金月400円で、将来の年金が一生増えます
- 小規模企業共済掛金は全額所得控除。個人事業主の退職金の代わりになります
- iDeCo掛金は全額所得控除。2026年12月分から上限は月7万5,000円です
- NISA運用益が非課税で、いつでも引き出せます
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よくある質問(FAQ)
本記事は2026年9月時点の情報にもとづく一般的な目安です。必要な貯金額は、生活費・家族構成・住んでいる地域・仕事の状況によって変わります。税金や保険料の正確な金額は、市区町村や税務署に確認してください。
● 独立前は生活費の6〜12か月分に、1年目の住民税・国保とつなぎ資金を足して準備する
● 独立後は売上の2〜3割を税金、1割を貯金として先に取り分け、4つの財布に分けて管理する
● 老後は国民年金の不足分を、付加年金・小規模企業共済・iDeCo・NISAで準備する

