フリーランスの受注後、最初の連絡は何を送る?例文とコツ

フリーランスの受注後、最初の連絡は何を送る?例文とコツ

案件が決まって一安心。でも、最初の連絡で何を送ればいいのか迷っていませんか。受注直後の連絡は、クライアントが「この人に任せて大丈夫か」を確かめる最初の場面です。結論から言えば、受注後の最初の連絡は早めにお礼を伝え、取引の条件を文字で確認し、進め方と次の予定を示すことが基本です。この記事では、送るタイミング、入れるべき7項目、場面別の例文4本、確認すべき取引条件、キックオフの進め方、着手後1週間でやることまでを1ページにまとめました。

目次

【結論】最初の連絡は「お礼・条件の確認・進め方・次の予定」を早めに送る

受注後の最初の連絡とは、仕事を引き受けたことを伝え、条件と進め方をそろえて、安心して任せてもらうための連絡です。基本は次の4つです。

  1. 当日中、遅くとも24時間以内にお礼を送るすぐに全部答えられなくても、受け取ったことと次に連絡する日を先に伝える
  2. 取引の条件を文字で確認する作業の範囲、報酬、支払期日、納期を箇条書きでそろえる
  3. 進め方と連絡の方法を決める使う連絡手段、報告の頻度、窓口の担当者を確認する
  4. 次の予定を日付で示す着手日、打ち合わせの候補、最初に成果を見せる日を伝える

最初の連絡で条件をそろえておくと、後からの「そんな話は聞いていない」を防げます。丁寧な確認は、しつこさではなく、仕事の確かさとして受け止められます。

事業者から業務を委託されるときは、フリーランス新法により、発注する側が取引条件を書面やメールなどで示すことが求められています。条件がまだ示されていなければ、最初の連絡で確認をお願いしましょう。

受注後の最初の連絡が大切な理由

受注が決まった直後のクライアントは、期待と同時に「本当に任せて大丈夫か」という不安を抱えています。最初の連絡は、その不安を安心に変える機会です。

  • 第一印象が決まる返信の速さと分かりやすさが、その後の評価の土台になる
  • 認識のずれを早く見つけられる作業の範囲や納期の食い違いを、着手前に直せる
  • トラブルの予防になる条件を文字で残すことで、後から確認できる記録になる
  • 仕事が早く進む必要な素材や情報を最初にそろえ、確認待ちを減らせる

最初の連絡はいつ送る?

受注の知らせを受けたら、当日中、遅くとも24時間以内に返信するのが目安です。

受注の知らせを受けたとき当日中にお礼と、条件を確認したい旨を送る
契約書や発注書を受け取ったとき内容を確認し、疑問点をまとめて返す
着手の前進め方、必要な素材、次の予定をそろえる
着手の当日作業を始めたことと、最初に共有する日を伝える
※ 目安です。クライアントの営業日や、案件の進め方に合わせて調整してください。

すぐに全部答えられないときは?

内容の確認に時間がかかる場合も、まず受け取ったことを返します。「いつまでに詳しく連絡するか」を添えると、相手は安心して待てます。

まず受け取ったことを伝える一次返信(例文)

〇〇様
ご連絡ありがとうございます。このたびはご依頼いただき、誠にありがとうございます。

いただいた内容を確認し、明日〇時までに、進め方と確認事項をまとめてお送りします。引き続きよろしくお願いいたします。

最初の連絡に入れるべき7項目

最初の連絡には、お礼だけでなく、仕事を始めるために必要な確認をまとめて入れます。

項目伝えること・確認すること書き方の例
1. お礼依頼への感謝と、取り組む姿勢「このたびはご依頼いただき、ありがとうございます」
2. 作業の範囲やること、やらないこと、成果物「トップページと下層3ページの制作(原稿はご支給)」
3. 報酬と支払い金額、税の扱い、支払期日、支払方法「〇円(税込)、納品月の翌月末払い」
4. 納期と途中の確認最終の納期、途中で見てもらう日「〇月〇日納品、〇日に構成案を共有」
5. 修正と検収修正の回数、確認の方法と期限「修正は2回まで、納品後〇日以内にご確認」
6. 連絡の方法使うツール、窓口、対応する時間帯「ご連絡はチャットで、平日10〜18時に対応」
7. 次の予定着手日、打ち合わせの候補、必要な素材「〇日の打ち合わせ候補を3つお送りします」
POINT|質問は1回にまとめる

確認したいことを何度にも分けて送ると、相手の手間が増えます。項目ごとに箇条書きにして、1通にまとめて送りましょう。

そのまま使える受注後の連絡例文4選

よくある場面ごとに例文を用意しました。〇〇の部分を案件に合わせて書き換えて使ってください。

直接の取引で受注したとき

例文1|受注のお礼と条件の確認(メール)

件名:ご依頼のお礼と進め方のご確認(〇〇の件)

〇〇株式会社
〇〇様

お世話になっております。〇〇です。このたびは〇〇の件をご依頼いただき、誠にありがとうございます。精一杯取り組ませていただきます。

着手にあたり、認識をそろえるため、以下の内容をご確認ください。

・作業の範囲:〇〇の制作(〇〇は含まない)
・報酬:〇円(税込)
・お支払い:納品月の翌月末日までに、お振り込み
・納期:〇月〇日(〇月〇日に途中の案をお送りします)
・修正:2回まで
・ご連絡の方法:メールとチャットのどちらがよろしいでしょうか

相違がなければ、〇月〇日より着手いたします。進め方のすり合わせのため、30分ほどお打ち合わせのお時間をいただけますと幸いです。候補日をお知らせいただけますでしょうか。

チャットで短く送るとき

例文2|チャット向けの短文

〇〇さん、ご依頼ありがとうございます。よろしくお願いします。

進める前に、次の点だけ確認させてください。
・範囲:〇〇まで
・報酬:〇円(税込)、翌月末払い
・納期:〇日(途中の共有は〇日)

問題なければ、〇日から着手します。条件は念のため、メールでもお送りしますね。

エージェント経由で参画が決まったとき

例文3|エージェントの担当者への連絡

〇〇様
このたびは〇〇社の案件へのご紹介、ありがとうございました。参画に向けて、以下の点を確認させてください。

・参画の開始日と、初日の集合方法(オンラインの場合は接続先)
・現場の窓口となる方
・契約書の送付時期
・初日までに準備しておくこと

お手数ですが、よろしくお願いいたします。

条件がまだ決まっていないとき

例文4|条件の提示をお願いする

〇〇様
ご依頼いただき、ありがとうございます。ぜひお引き受けしたいと考えております。

着手の前に、作業の範囲、報酬の額、お支払いの期日、納期について、書面またはメールでお示しいただけますでしょうか。こちらで案を作成してお送りすることも可能です。

内容がそろい次第、すぐに着手いたします。よろしくお願いいたします。

最初に確認すべき取引条件

2024年11月に施行されたフリーランス新法では、事業者がフリーランスに業務を委託する場合、取引条件を書面やメールなどで直ちに示すことが求められています。示されるべき主な項目は次のとおりです。

主な項目確認のポイント
業務の内容成果物や作業の範囲が具体的に書かれているか
報酬の額金額、または計算の方法がはっきりしているか
支払期日いつ支払われるかが決まっているか
納品の期日と場所いつ、どこに、どの方法で納品するか
検査を完了する期日検収を行う場合、いつまでに確認されるか
発注者と受注者の名称、委託した日契約の当事者と日付が分かるか
出典:公正取引委員会、厚生労働省(2026年9月確認)。従業員を使う発注事業者の場合、支払期日は成果物を受け取った日から60日以内に設定する必要があります。

条件が示されないまま着手してもいい?

避けましょう。条件があいまいなまま進めると、報酬や作業の範囲で食い違いが起きやすくなります。発注する側が示していない場合は、例文4のようにお願いするか、自分で条件をまとめて送り、「この内容で相違ありません」と返信をもらっておきます。

契約内容の確認と、専門家への相談について

契約書や発注書を受け取ったら、作業の範囲、支払条件、修正の扱い、秘密保持、途中解約の定めを確認してください。判断に迷う条項がある場合は、弁護士などの専門家や「フリーランス・トラブル110番」(0120-532-110/9時30分〜16時30分・土日祝日を除く)に相談できます。本記事は2026年9月時点の一般的な情報です。

キックオフの打ち合わせで決めること

条件がそろったら、着手前に短い打ち合わせで進め方をそろえると、その後がスムーズです。

1

目的と成功の基準を確認する

この仕事で何を実現したいか、何ができたら成功かを聞きます。

2

体制と決める人を確認する

窓口の担当者と、最終的に判断する人を確認します。

3

日程と確認の流れを決める

途中で見てもらう日と、確認にかかる日数を決めます。

4

必要な素材と情報を確認する

原稿、画像、アカウントなど、着手に必要なものと受け取る期日を決めます。

打ち合わせの長さ30分程度が目安。事前に議題を送っておく
打ち合わせの後当日中に決まったことと宿題をまとめて送る

着手後の最初の1週間でやること

最初の1週間は、小さな成果を早めに見せて、方向が合っているかを確かめる時期です。

  • 着手したことを伝える「本日から着手しました。〇日に途中の案をお送りします」と一言送る
  • 早めに一部を見せる全体の一部ができた段階で共有し、方向のずれを直す
  • 質問をまとめて送る作業中に出た疑問は、1日1回など決まった時間にまとめる
  • 決まった頻度で進み具合を伝える聞かれる前に、結論・やったこと・次にやることを報告する

受注後の連絡でやってはいけないこと

最初の連絡でのつまずきは、その後の関係にも影響します。

  • 返信を何日も空ける不安を与える。すぐ答えられなくても一次返信を送る
  • 条件を確認せずに着手する範囲や報酬の食い違いの原因になる
  • 質問を何度にも分けて送る相手の手間が増える。1通にまとめる
  • 意気込みだけで、中身がない「頑張ります」だけでなく、確認事項と予定を添える
  • へりくだりすぎる、くだけすぎる対等な立場で、丁寧かつ簡潔に書く
  • 口頭で決めたことを残さない打ち合わせの内容は、必ず文字で送る

よくある質問(FAQ)

Q受注後、最初の連絡はいつまでに送ればいいですか?
A当日中、遅くとも24時間以内が目安です。すぐに詳しく答えられない場合も、受け取ったことと、次に連絡する日時を先に伝えましょう。
Q最初の連絡には何を書けばいいですか?
Aお礼、作業の範囲、報酬と支払い、納期と途中の確認、修正と検収、連絡の方法、次の予定の7項目です。確認事項は箇条書きにして、1通にまとめて送ります。
Q条件を細かく確認すると、しつこいと思われませんか?
A要点をまとめて一度に確認すれば、丁寧で確かな人だと受け止められます。後から食い違いが起きるほうが、お互いにとって負担が大きくなります。
Q発注する側から条件が示されないときは、どうすればいいですか?
A作業の範囲、報酬の額、支払期日などを書面やメールで示してもらうようお願いします。フリーランス新法では、事業者がフリーランスに委託する場合、これらの条件を示すことが求められています。
Qチャットで最初の連絡をしてもいいですか?
A普段のやりとりがチャットなら問題ありません。ただし、報酬や納期などの条件は、あとで確認しやすいよう、メールや書面でも残しておくと安心です。
Qエージェント経由の案件では、誰に連絡すればいいですか?
Aまずエージェントの担当者に、開始日、初日の流れ、現場の窓口、契約書の送付時期を確認します。現場との連絡方法は、担当者の案内に従ってください。
Qキックオフの打ち合わせでは何を決めればいいですか?
A目的と成功の基準、体制と決める人、途中の確認の日程、必要な素材と受け取る期日です。打ち合わせの後は、当日中に決まったことをまとめて送りましょう。
Q支払期日はいつが一般的ですか?
A取引によって異なりますが、従業員を使う発注事業者がフリーランスに委託する場合、支払期日は成果物を受け取った日から60日以内に設定する必要があります。最初の連絡で、締め日と支払日を確認しておきましょう。
Q着手した後は、いつ最初の報告をすればいいですか?
A着手した当日に一言伝え、全体の一部ができた段階で途中の案を共有するのがおすすめです。方向のずれを早く見つけられ、大きな作り直しを防げます。
Q最初の連絡で避けたほうがいいことはありますか?
A返信を何日も空けること、条件を確認せずに着手すること、質問を何度にも分けて送ることです。意気込みだけでなく、確認事項と次の予定を具体的に書きましょう。
この記事のまとめ

● 受注の知らせには当日中、遅くとも24時間以内に、お礼と次の予定を返す

● 作業の範囲・報酬・支払期日・納期などを箇条書きにして、1通で確認する

● 取引条件は文字で残し、キックオフで進め方をそろえてから着手する

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