SNS運用、数字で語れてますか?成果を出す分析の基本と進め方

SNS運用、数字で語れてますか?成果を出す分析の基本と進め方

「SNSの数字をどう見ればいいのか分からない」「分析をフリーランスの仕事にするには、何ができればいいのか」と迷っていませんか。結論から言えば、SNS分析は、目的に合う指標を3〜5個に絞り、投稿ごとの数字を毎月同じ形で記録し、伸びた投稿と伸びなかった投稿の違いから仮説を立てて次の投稿で確かめる仕事で、その結果を「数字、原因、次の一手」の形で報告できると案件につながります。見るべき指標と計算式、SNSごとの見どころ、分析の手順、ツールの選び方、レポートの型、仕事にする方法まで、このページで整理しました。

目次

【結論】SNS分析はどう進めればいい?

SNS分析とは、投稿やアカウントの数字(表示、反応、フォロワー、リンクのクリックなど)を読み解き、次の投稿や運用の改善につなげる作業です。フリーランスとして進めるなら、次の3つを押さえてください。

  1. 目的に合う指標を3〜5個に絞る認知、ファンづくり、サイトへの送客など目的を先に決め、その目的に効く指標だけを追う
  2. 同じ形で記録して比べる投稿ごとの数字を毎月同じ表に記録し、伸びた投稿と伸びなかった投稿の違いを探す
  3. 仮説を立てて次の投稿で確かめる「なぜ伸びたか」の仮説を1つずつ試し、結果を「数字、原因、次の一手」の形で報告する

SNSの仕組みや分析画面は変わることがあるため、各SNSの公式の情報で定期的に確かめることも大切です。

分析の力は、実際のアカウントを任される案件で伸びます。SNS運用やマーケティングの案件を探すなら、エージェントで案件の幅を比べる方法もあります。

SNS分析とは?なぜ仕事になる?

SNS分析は、SNS運用の「なぜ伸びたか、なぜ伸びなかったか」を数字で説明し、次に何をするかを決める工程で、これができる人は成果を再現しやすいため運用の相談役として頼られます。投稿を作ることと、結果を説明できることは別のスキルです。

役割主な仕事依頼主に伝わる価値
投稿の制作画像や動画、文章を作って投稿する発信を続けられる
SNS分析数字を記録し、伸びた理由と改善点を見つけて報告する成果が数字で分かり、次の打ち手が決まる
運用の設計と改善目的と指標を決め、分析をもとに投稿の方針を変えるSNSが売上や問い合わせにつながる

依頼主にとって、SNSは成果が見えにくい施策です。数字で成果と理由を説明できると、運用を続ける判断がしやすくなり、継続の契約につながりやすくなります。制作と分析の両方ができれば、任せてもらえる範囲も広がります。

SNS分析ではどの指標を見る?

基本の指標は、届いた人数(リーチ)、表示された回数、反応の割合(エンゲージメント率)、保存とシェア、フォロワーの増減、プロフィールやリンクのクリックで、この中から目的に合うものを3〜5個に絞ります。全ての数字を追うと、分析のための分析になり、改善の行動につながりません。

指標意味分かること
リーチ投稿やアカウントが届いた人の数どれだけ多くの人に届いたか
表示回数(閲覧数)投稿が表示された回数同じ人に何度も見られているか
エンゲージメント率いいね、コメント、保存、シェアなど反応の割合届いた人にとって、どれだけ興味を引く内容だったか
保存数・シェア数あとで見返したい、人に教えたいという反応の数役に立つ、話したくなる内容だったか
フォロワーの増減一定の期間でのフォロワー数の変化どの投稿や施策がファンづくりに効いたか
プロフィールやリンクのクリック投稿を見た人がプロフィールやサイトに進んだ数発信が問い合わせや購入などの次の行動につながったか

エンゲージメント率はどう計算する?

エンゲージメント率には決まった計算式がなく、何で割るかによって数字が変わります。どの式を使ったかを決めて、同じ式で比べ続けることが大切です。

リーチを基準にする式反応の数 ÷ リーチ × 100(%)。届いた人のうち何%が反応したかが分かり、投稿の内容を比べるのに向く
フォロワー数を基準にする式反応の数 ÷ フォロワー数 × 100(%)。フォロワーにどれだけ反応されているかが分かり、ほかのアカウントと比べるときに使われることが多い
計算の例リーチ5,000人、反応250件なら、250 ÷ 5,000 × 100 = 5%
計算の例は編集部が作成したもので、平均値や目標値ではありません。業種やアカウントの規模で水準は変わるため、自分のアカウントの過去の数字と比べるのが実践的です。

目的ごとにどの指標を優先する?

SNSの目的優先する指標の例
知ってもらう(認知)リーチ、フォロワー以外へのリーチ、シェア数
ファンになってもらうエンゲージメント率、保存数、フォロワーの増減
サイトや店舗に来てもらうリンクのクリック、プロフィールへのアクセス、サイトでの問い合わせや購入の数

SNSごとに何を見ればいい?

SNSごとに投稿が広がる仕組みが違うため、Instagramは保存やシェアとフォロワー以外へのリーチ、TikTokは最後まで見られたかとシェア、Xは表示回数と返信などの会話、プロフィールへのアクセスを中心に見ます。仕組みの詳細は変わることがあるため、公式の説明を確かめながら見る指標を見直します。

SNS中心に見る指標分析のポイント
Instagramリーチ、閲覧数、保存、シェア、フォロワー以外へのリーチフォロワー以外に届いた投稿の共通点を探す。リールは最後まで見られているかも確かめる
TikTok視聴数、平均視聴時間、最後まで見た割合、シェア冒頭の数秒で離れられていないか、最後まで見られる構成かを確かめる
X(旧Twitter)表示回数、エンゲージメント、返信、プロフィールへのアクセス会話が生まれた投稿や、プロフィールに進んでもらえた投稿の特徴を探す
Facebookリーチ、反応、シェア、リンクのクリック既存の顧客や地域の人との関係づくりに効いているかを見る
中心に見る指標は編集部の目安です。

各SNSは公式にどう説明している?

Instagram公式のランキングの説明で、利用者がどの投稿やリールに「いいね」「保存」「シェア」「コメント」をしたかといった行動を、表示の順番を決める重要な手がかりとして挙げている
TikTokおすすめ(For You)の仕組みの説明で、いいねやシェア、コメントなどの行動に加え、長めの動画を最後まで見たかどうかを、興味の強さを示す手がかりとして重く扱うとしている
Instagramの分析画面インサイトはプロアカウント(ビジネスまたはクリエイター)で利用できる。投稿の表示の指標は「閲覧数」にまとめられている(名称は変わることがあるため、Instagramのヘルプで最新の表記を確認)
出典:Instagram「Instagram Ranking Explained」(2023年5月)、TikTok「How TikTok recommends videos #ForYou」(2020年6月)(2026年9月確認)

どのSNSでも共通しているのは、見た人が反応したくなる、人に送りたくなる投稿が広がりやすいということです。数字の変化を「仕組みのせい」で片付けず、投稿の内容と結びつけて考えましょう。

SNS分析はどんな手順で進める?

SNS分析は「目的と指標を決める」「計測の準備をする」「同じ形で記録する」「比べて違いを見つける」「仮説を立てて次の投稿で確かめる」の5つの手順で進めます。数字を眺めるだけで終わらせず、次の行動を決めるところまでを1回の分析とします。

1

目的と指標を決める

認知、ファンづくり、サイトへの送客など目的を決め、目的に効く指標を3〜5個選びます。依頼主と合意しておくと、報告の軸がぶれません。

2

計測の準備をする

分析画面を見られるアカウントの設定にし、サイトへのリンクにはどのSNSから来たかが分かる印(URLのパラメータ)を付けて、サイトのアクセス解析で数えられるようにします。

3

同じ形で記録する

投稿ごとの数字を、毎月同じ表に記録します。分析画面で見られる期間には限りがあることもあるため、自分の表に残しておくと長い期間で比べられます。

4

比べて違いを見つける

伸びた投稿と伸びなかった投稿を並べ、テーマ、形式、最初の一文や画像、投稿した時間などの違いを探します。競合のアカウントの投稿も参考にします。

5

仮説を立てて次の投稿で確かめる

「保存が多いのは手順をまとめた投稿だから」のように仮説を立て、変える要素を1つに絞って次の投稿で試し、結果を記録します。

記録の表には何を書く?

項目書く内容
投稿の基本投稿日時、形式(画像、リール、テキストなど)、テーマ
表示と反応リーチ、閲覧数、いいね、コメント、保存、シェア、エンゲージメント率
次の行動プロフィールへのアクセス、リンクのクリック、フォロワーの増減
試したことその投稿で変えた要素と、立てていた仮説
気づき数字から分かったことと、次に試すこと
記録の項目は編集部の作成です。目的に合わせて列を増減してください。
ポイント

数字の増減だけでなく、「なぜこの投稿は保存されたのか」という理由まで考えるのが、成果につながる分析のコツです。コメントの内容や、フォロワーから届いた質問など、数字にならない声もあわせて読むと、仮説の精度が上がります。

分析にはどんなツールを使う?

まずは各SNSが無料で提供している公式の分析画面と、サイトのアクセス解析、表計算ソフトの3つで始め、複数のアカウントの管理や競合との比較が必要になったら外部の分析ツールを検討します。高いツールを入れる前に、記録と比較の習慣を作ることが先です。

種類例分かること・できること
各SNSの公式の分析画面Instagramのインサイト、TikTokのアナリティクス、Xのアナリティクス投稿ごとの表示、反応、フォロワーの属性など
Metaの管理ツールMeta Business SuiteFacebookとInstagramの投稿と数字をまとめて管理
サイトのアクセス解析Googleアナリティクス(GA4)SNSから来た人が、サイトで問い合わせや購入をしたか
表計算ソフトGoogleスプレッドシート、Excel投稿ごとの記録、月ごとの推移、報告用のグラフ
外部の分析ツールSNSの公式の連携機能を使う分析・予約投稿サービス複数のアカウントの管理、競合との比較、報告書の自動作成
ツールの名称や機能、無料で使える範囲は変わることがあります。Xのアナリティクスなど、有料のプランで詳しい数字が見られる場合もあるため、使う前に各サービスの公式の情報を確認してください。
注意

外部のツールは、SNSの公式の連携機能を使うものを選びましょう。ログインのパスワードを直接入力させる非公式のツールは、利用規約に反したり、アカウントが制限されたりするおそれがあります。クライアントのアカウントで使う場合は、事前に許可を得てください。

SNS分析をフリーランスの仕事にするには?

仕事にするには、自分や知人のアカウントで分析と改善の実績を作り、結果を「数字、原因、次の一手」の形でまとめた報告書の見本を用意して、運用の案件に分析と報告まで含めて提案します。分析は運用の一部として任されることもよくあるため、制作や運用と組み合わせて提案すると仕事につながりやすくなります。

どんな力が必要?

  • 数字を読む力:指標の意味を理解し、どこに課題があるかを見つける
  • 仮説を立てる力:数字の裏にある見た人の気持ちを想像し、試す内容を決める
  • 報告する力:結果と原因、次の一手を、依頼主に分かる言葉で伝える
  • 情報を更新する力:SNSの仕組みや分析画面の変化を、公式の情報で定期的に確かめる

月次レポートはどう書く?

月次レポートの要約の例

今月の結果:リーチは先月より◯%増え、保存数は◯件でした。サイトへのリンクのクリックは◯件です。
原因の見立て:手順をまとめた投稿の保存が多く、フォロワー以外にも届いていました。一方、告知だけの投稿は反応が少ない傾向です。
来月の打ち手:手順をまとめた形式の投稿を週◯本に増やし、告知は手順の投稿の最後に入れる形に変えて、リンクのクリックが増えるか確かめます。

文例は編集部の作成です。◯の部分は実際の数字を入れてください。

実績がないうちは、自分のアカウントや知人の事業のアカウントを題材に、3か月ほどの改善の記録をまとめると、提案のときに見せられる材料になります。他人のアカウントの数字を公開する場合は、必ず許可を得てください。

SNSは投稿が流れていきやすい一方、検索からの集客は記事が資産として残ります。SNSの分析で分かった「反応がよいテーマ」を、ブログやサイトの記事に生かせると、集客全体の相談に乗れる人として頼られる範囲が広がります。

よくある質問(FAQ)

QSNS分析とは何ですか?
A投稿やアカウントの数字(表示、反応、フォロワー、リンクのクリックなど)を読み解き、次の投稿や運用の改善につなげる作業です。なぜ伸びたか、なぜ伸びなかったかを説明し、次に何をするかを決めるところまでが分析です。
QSNS分析ではどの指標を見ればいいですか?
A基本はリーチ、表示回数(閲覧数)、エンゲージメント率、保存数とシェア数、フォロワーの増減、プロフィールやリンクのクリックです。全てを追わず、認知ならリーチやシェア、ファンづくりなら保存やエンゲージメント率、送客ならリンクのクリックのように、目的に合うものを3〜5個に絞ります。
Qエンゲージメント率はどう計算しますか?
A決まった計算式はなく、反応の数 ÷ リーチ × 100 で計算する方法と、反応の数 ÷ フォロワー数 × 100 で計算する方法がよく使われます。どちらの式を使うかを決め、同じ式で自分のアカウントの過去の数字と比べ続けることが大切です。
QInstagramとTikTokで見るべき指標は違いますか?
A違います。Instagramは保存やシェア、フォロワー以外へのリーチ、TikTokは平均視聴時間や最後まで見た割合、シェアを中心に見るのがひとつの目安です。TikTokは、長めの動画を最後まで見たかどうかを興味の強さを示す手がかりとして重く扱うと説明しています。
QInstagramのインサイトを見るにはどうすればいいですか?
Aアカウントをプロアカウント(ビジネスまたはクリエイター)に切り替えると、インサイトで投稿ごとのリーチや閲覧数、反応、フォロワーの属性などを見られます。個人のアカウントのままでは見られません。
QSNS分析にはどんなツールを使えばいいですか?
Aまずは各SNSの公式の分析画面、サイトのアクセス解析(GA4など)、表計算ソフトの3つで十分です。複数のアカウントの管理や競合との比較が必要になったら、SNSの公式の連携機能を使う外部の分析ツールを検討しましょう。パスワードを直接入力させる非公式のツールは避けてください。
QSNSからサイトへの効果はどう測りますか?
Aサイトへのリンクに、どのSNSから来たかが分かるURLのパラメータを付け、GA4などのアクセス解析で、SNSから来た人の数と問い合わせや購入の数を数えます。SNSの分析画面のクリック数とあわせて見ると、発信が成果につながったかが分かります。
Q未経験からSNS分析を仕事にできますか?
Aできます。自分や知人のアカウントを題材に、目的と指標を決めて3か月ほど記録と改善を続け、「数字、原因、次の一手」の形で報告書の見本を作りましょう。運用の案件に分析と報告まで含めて提案すると、仕事につながりやすくなります。
QSNSの分析レポートには何を書けばいいですか?
A今月の結果の数字、その原因の見立て、来月に試す打ち手の3つを軸にします。数字の羅列ではなく、伸びた投稿と伸びなかった投稿の違いと、それを踏まえた次の行動を書くと、依頼主が判断しやすくなります。
この記事のまとめ

SNS分析は、投稿やアカウントの数字を読み解き、次の改善につなげる作業。リーチ、表示回数、エンゲージメント率、保存とシェア、フォロワーの増減、クリックの中から、目的に合う指標を3〜5個に絞る

目的と指標の決定、計測の準備、同じ形での記録、比較、仮説の検証の5つの手順で進める。SNSごとに広がる仕組みが違うため、公式の説明を確かめながら見る指標を見直す

公式の分析画面、サイトのアクセス解析、表計算ソフトから始め、結果を「数字、原因、次の一手」で報告する。自分や知人のアカウントで改善の実績を作り、運用の案件に分析と報告を含めて提案する

SNS分析の力は、数字を「次の一手」に変えられるほど価値が上がります。分析を生かせる運用の案件に関わりながら、成果を説明できる人を目指しましょう。

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