
「GA4を入れたけれど、どこを見ればいいのかわからない」と迷っていませんか。結論から言えば、GA4は「最初に成果(キーイベント)とデータ保持期間を設定し、毎回見るレポートを3つに絞り、数字から『何を直すか』の仮説まで出す」ようにすると、迷わず使えるようになります。UAとの違い、覚えるべき指標の定義、導入と初期設定のチェックリスト、目的別に開くレポート、改善につなげる考え方、プライバシーの注意点まで、このページで整理しました。
【結論】GA4はまず何を設定して、どこを見ればいい?
GA4(Googleアナリティクス4)とは、ウェブサイトやアプリに訪れた人の数や流入経路、ページ内での行動を「イベント」として計測できる、Googleの無料のアクセス解析ツールです。使いこなすには、次の3つを押さえてください。
- 最初に設定を済ませるキーイベント(成果)の登録、データ保持期間を14か月に変更、Search Consoleとの連携、社内アクセスの除外を行う
- 毎回見るレポートを3つに絞る「レポートのスナップショット」で全体、「トラフィック獲得」で流入経路、「ページとスクリーン」で読まれているページを確認する
- 数字から「何を直すか」まで考える全体から細部へ絞り込み、「なぜこの数字なのか」の仮説を立てて、改善とテストにつなげる
GA4の価値は、数字を見ることより数字を次の行動に変えることにあります。
データを読んで改善を提案できる力は、Web制作やマーケティングの案件で求められます。このスキルを活かせる案件を探すなら、エージェントで比べる方法もあります。
GA4とUAは何が違う?イベント計測とエンゲージメント
GA4は、ページの表示やクリックなどあらゆる行動を「イベント」として記録し、成果として数える行動を「キーイベント」に設定する仕組みです。旧バージョンのユニバーサルアナリティクス(UA)は、標準のプロパティで2023年7月1日に計測を停止し、2024年7月1日の週以降はデータにもアクセスできなくなりました。
| 比べる点 | UA(旧) | GA4 |
|---|---|---|
| 計測の単位 | ページビューやイベントなど、種類の異なるヒットで計測 | すべての行動をイベントとして計測 |
| 成果の呼び方 | コンバージョン(目標) | キーイベント(2024年3月に名称変更) |
| 滞在の評価 | 直帰率(1ページだけ見て離脱した割合) | エンゲージメント率が中心。直帰率はその反対の指標として定義し直された |
| 自由な分析 | カスタムレポート | 探索(データ探索) |
GA4の直帰率は、UAとは定義が違います。「エンゲージメントのなかったセッションの割合」で、エンゲージメント率を裏返した数字です。UA時代の数字と単純に比べないよう注意しましょう。
まず覚えるべき指標は?6つの指標と意味
最初に覚えるのは「アクティブユーザー」「セッション」「エンゲージメントのあったセッション」「エンゲージメント率」「直帰率」「キーイベント」の6つです。
| アクティブユーザー | 期間内にサイトやアプリを利用したユーザーの数。GA4の多くのレポートで「ユーザー」として表示される中心の指標 |
|---|---|
| セッション | サイトへの訪問の回数。1人が何度も訪れれば、その回数だけ数える |
| エンゲージメントのあったセッション | 10秒以上続いた、キーイベントが発生した、ページビューが2回以上発生した、のいずれかを満たすセッション |
| エンゲージメント率 | セッションのうち、エンゲージメントのあったセッションの割合 |
| 直帰率 | エンゲージメントのなかったセッションの割合(エンゲージメント率の反対) |
| キーイベント | 問い合わせの完了や購入など、成果として数えるイベント。自分で設定する |
GA4の導入と初期設定は?やっておくべき7つの設定
GA4は設定しだいで取れるデータが変わり、あとからさかのぼって集め直せないものもあるため、導入直後に初期設定を済ませます。
アカウントとプロパティを作る
Googleアカウントで登録し、計測するサイトのプロパティとデータストリームを作ります。
計測タグを設置する
サイトにGoogleタグを設置します。Googleタグマネージャー(GTM)を使うと、あとからイベントを追加しやすくなります。
データ保持期間を14か月にする
標準のプロパティでは2か月か14か月を選べます。この設定は探索やファネルのレポートに影響するため、長いほうにしておきます。なお、年齢・性別・インタレストのデータは設定にかかわらず2か月で削除されます。
キーイベントを設定する
問い合わせの完了や購入、資料のダウンロードなど、成果とする行動をイベントとして計測し、キーイベントに設定します。
自分や社内のアクセスを除外する
IPアドレスなどで内部トラフィックを定義し、データフィルタを「有効」に切り替えて除外します。フィルタが「テスト」の状態では除外されません。作業中のアクセスが数字に混ざるのを防ぎます。
Search Consoleなどと連携する
Search Consoleと連携すると検索語句のデータを、Google広告と連携すると広告の成果をGA4の中で見られるようになります。連携後は、ライブラリでSearch Consoleのコレクションを公開すると、「レポート」のメニューに表示されます。
計測できているかを確認する
リアルタイムのレポートや、GTMのプレビューモードなどでデバッグを有効にしたうえでDebugViewを開き、自分のアクセスやイベントが記録されるかを確かめます。
まだ実データがない場合は、Googleが提供するデモアカウントで操作を練習できます。GA4は画面やメニューの名前が変わることがあるため、迷ったときはGoogle公式のヘルプで最新の情報を確認しましょう。
どのレポートを見ればいい?目的別の見る場所
毎回見るのは「レポートのスナップショット」「トラフィック獲得」「ページとスクリーン」の3つで、知りたいことが決まったら対応するレポートや探索を開きます。
| 知りたいこと | 見る場所 | 見るポイント |
|---|---|---|
| 全体の調子 | レポート → レポートのスナップショット | ユーザー数、キーイベント数の推移 |
| どこから来たか | レポート → 集客 → トラフィック獲得 | チャネル(検索、SNS、参照など)ごとのセッションとキーイベント |
| どのページが読まれているか | レポート → エンゲージメント → ページとスクリーン | 表示回数、平均エンゲージメント時間 |
| 最初に見られたページ | レポート → エンゲージメント → ランディングページ | 入口ページごとのセッションとキーイベント |
| どんな検索語句で来たか | レポート → Search Console → Google オーガニック検索クエリ(連携後にライブラリで公開) | 検索語句ごとのクリック数と平均掲載順位 |
| どこで離脱したか | 探索 → 目標到達プロセスデータ探索、経路データ探索 | 段階ごとに減った人数、ページの移動の流れ |
画面左のメニューは主に「ホーム」「レポート」「探索」「広告」の4つです。まずは用意されたレポートで全体をつかみ、気になる点が見つかったら探索で深掘りする流れにすると、迷いにくくなります。集めたデータを報告用にまとめる場合は、無料のLooker Studioでダッシュボードを作る方法もあります。
データをどう改善につなげる?分析の進め方
分析は「全体から細部へ」絞り込み、数字の理由を仮説にして、改善とテストにつなげます。数字を眺めるだけでは、成果にはつながりにくくなります。
- 全体の変化に気づくスナップショットで、先月や前年と比べて大きく変わった数字を探す
- どこで起きているかを絞るチャネル、ページ、デバイスなどで分けて、変化の出どころを見つける
- 理由の仮説を立てる「検索順位が下がった」「スマートフォンでフォームが使いにくい」など、数字の背景を考える
- 改善して確かめるページやCTAを直し、A/Bテストや前後の比較で効果を確認する
たとえば「セッションは多いのにキーイベントが少ないチャネル」や「表示回数は多いのにエンゲージメント率が低いページ」は、改善の候補になりやすい場所です。集客はできているのに成果につながっていない場所から手をつけましょう。
あわせて読みたい(分析から改善へ)
GA4を使うときの注意点は?プライバシーと数字の読み方
GA4を使うサイトでは、プライバシーポリシーでGoogleアナリティクスの利用とCookieなどの使用を開示し、個人を特定できる情報をGoogleに送らないことや、法律で必要な場合に利用者の同意を得ることが、Googleアナリティクスの利用規約で求められています。
- プライバシーポリシーで、Googleアナリティクスの利用と、Cookieなどによるデータ収集を開示している
- メールアドレスや氏名など、個人を特定できる情報をURLやイベントに含めて送っていない
- クライアントのGA4を扱うときは、権限を必要な範囲にとどめ、案件の終了時に外してもらう
- レポートの数字は、Cookieの同意状況や計測の設定によって実際の訪問とずれることがあると理解している
Cookieなどの利用者情報の扱いは、サイトの運営者や提供するサービスの内容によって、個人情報保護法や電気通信事業法などのルールが関わることがあります。クライアントのサイトで設定を変える場合は、クライアントの担当者や専門家と確認してから進めてください。
あわせて読みたい(SEOとマーケティングの学び方)
よくある質問(FAQ)
GA4はあらゆる行動をイベントとして計測する無料の解析ツール。成果はキーイベントとして設定し、直帰率は「エンゲージメントのなかったセッションの割合」に定義が変わった
導入直後に、データ保持期間の14か月への変更、キーイベント、内部アクセスの除外、Search Console連携、計測の確認を済ませる。毎回見るのはスナップショット・トラフィック獲得・ページとスクリーンの3つ
全体から細部へ絞り込み、数字の理由を仮説にして改善とテストにつなげる。プライバシーポリシーでの開示と、個人を特定できる情報を送らないことも守る
GA4は機能が多いものの、見る場所を絞れば日々の確認は十分に回せます。データで成果を語れる人材はWebマーケティングの分野で求められています。スキルを活かせる案件を、複数のエージェントで比べてみましょう。

