
「得意なことで独立したのに、なぜか仕事が取れない」——その原因の多くは、需要の少ない場所で戦っていることにあります。結論から言えば、フリーランスの市場調査は「需要(仕事があるか)」「価格(いくらで売れるか)」「競合(誰とどう戦うか)」の3つを、案件の募集・公的な統計・見込み客の声など、お金をかけずに集められる情報で確かめることです。最後は小さく売ってみて、実際の反応で確かめるのがいちばん確実です。市場調査で分かること、低コストでできる7つの手法、進め方の5ステップ、結果の活かし方、やりがちな失敗までまとめました。
【結論】需要・価格・競合を、無料の情報と小さな検証で確かめる
フリーランスの市場調査は、次の3つを押さえます。
- 需要・価格・競合の3つを調べる自分のスキルを求める人はいるか、いくらなら払ってもらえるか、同じ仕事をしている人はどう打ち出しているかを確かめます
- お金をかけずに集める案件の募集、公的な統計、競合のプロフィール、見込み客へのヒアリングなど、無料で使える情報で十分に調べられます
- 最後は小さく売って確かめる調べた結果はあくまで仮説です。小さなサービスを出して、実際に申し込みがあるかで判断します
自分の強み(内側)だけでなく、市場・顧客・競合(外側)を知ると、勝てる場所が見えてきます。
市場調査で需要のある場所が分かったら、次はそこで案件を取りに行きます。案件の獲得方法とあわせて、調査の結果を行動につなげましょう。
あわせて読みたい(案件獲得の方法)
低コストでできる市場調査の7つの手法
| 手法 | 分かること | やり方 |
|---|---|---|
| 案件の募集を数える | 需要の多さ、単価の相場 | 案件サイトやクラウドソーシングで、自分のスキルの募集の件数と単価を記録する |
| エージェントの面談で聞く | 自分の経験での需要と単価 | 登録して面談を受け、紹介できる案件と単価の目安を聞く |
| 検索されている言葉を調べる | 人が困っていること、関心の高さ | 検索キーワードの調査ツールや、検索窓に出る関連語を確認する |
| 公的な統計を見る | 業界の規模や伸び | 政府統計の総合窓口(e-Stat)や業界団体の資料で、業界の動向を確かめる |
| 競合を調べる | 打ち出し方、価格、手薄な分野 | 同じ仕事をしている人のプロフィール、料金、実績、評価を見比べる |
| 見込み客に話を聞く | 本当の困りごと、選ぶ基準 | 知人や取引先に、困っていることや外注するときの決め手を聞く |
| 小さく売ってみる | 実際にお金を払ってもらえるか | スキル販売サイトやSNSで小さなサービスを出し、申し込みの反応を見る |
アンケートやヒアリングで「欲しい」と言われても、実際にお金を払ってくれるとは限りません。募集の件数や、小さく売ったときの申し込みなど、実際の行動にもとづく情報を重く見ると、判断を誤りにくくなります。
あわせて読みたい(相場と競合の調べ方)
市場調査の進め方5ステップ
目的と仮説を決める
「〇〇業界の中小企業は、△△の外注に困っているはず」のように、確かめたい仮説を1文にします。
公開されている情報を集める
案件の募集、検索される言葉、公的な統計などから、需要と相場の全体像をつかみます。
競合を調べる
同じ仕事をしている人を5〜10人ほど選び、打ち出し方、価格、実績を表にまとめて比べます。
見込み客の声を聞く
3〜5人ほどに話を聞き、困りごとと外注の決め手を確かめます。
小さく売って確かめる
仮説に沿ったサービスを小さく出し、反応を見て、内容や価格を調整します。
あわせて読みたい(分析のフレームワーク)
調査結果の活かし方と、やりがちな失敗
| ターゲットを決める | 需要があり、予算を持ち、競合が手薄な相手に絞る |
|---|---|
| 価格を決める | 相場と、見込み客が払える額をふまえ、目標の手取りから逆算した単価と照らし合わせる |
| サービスの内容を決める | 見込み客の困りごとに合わせて、提供する範囲や形を組み立てる |
| 打ち出し方を決める | 競合が打ち出していない強みを、プロフィールや提案で伝える |
| 探す場所を決める | 需要のある相手が集まる場所で、案件を探す |
| やりがちな失敗 | 改善の方向 |
|---|---|
| 調べるだけで行動しない | 期限を決め、最後は小さく売って確かめる |
| 自分に都合のよい情報だけを集める | 仮説が間違っている可能性も意識して、反対の情報も探す |
| 「欲しい」という声だけで判断する | 実際にお金を払ってもらえるかを確かめる |
| 競合がいない市場を狙う | 競合がゼロの市場は需要がないこともある。需要があって供給がやや少ない場所を狙う |
| 一度調べて終わりにする | 市場は変わるため、半年〜1年ごとに見直す |
あわせて読みたい(ターゲットと価格の決め方)
よくある質問(FAQ)
● 市場調査は需要・価格・競合の3つを確かめること。無料の情報で十分に調べられる
● 仮説→公開情報→競合→見込み客の声→小さく売る、の5ステップで進める
● 言葉より行動の情報を重く見て、ターゲットと価格と打ち出し方を決める。半年〜1年ごとに見直す

